2020-04-01から1ヶ月間の記事一覧

『図書館の魔女』の勉強会 第一巻 2しゅたったつのときはちかづく⑦

P31L14 キリヒトの背にひと包みの背嚢(はいのう)、先生には襷(たすき)にかけた風呂敷(ふろしき) ここは「襷(たすき)」です。 「たすき」と聞いて思い浮かべるのは、箱根駅伝の「たすき」でしょうか。あるいは、選挙の時、候補者が自分の名前を太…

『図書館の魔女』の勉強会 第一巻 2しゅったつのときはちかづく⑥-2

P31L10 自分用には柄のところが太く膨らみ、体重をあずけるのに向いている櫟(いちい)の根を削り出したものを選んでいた。 えー、「櫟(いちい)」の謎の寄り道です。 奈良女子大学大学院人間文化研究科の文化史総合演習成果報告というHPで公開されてい…

『図書館の魔女』の勉強会 第一巻 2しゅったつのときはちかづく⑥-1

P31L10 自分用には柄のところが太く膨らみ、体重をあずけるのに向いている櫟(いちい)の根を削り出したものを選んでいた。 えー、「櫟(いちい)」です。はじめは「根を削り出したもの」というところに引っかかったのです。竹の根=地下茎ですね=を使…

『図書館の魔女』の勉強会 第一巻 2しゅったつのときはちかづく⑤-3

P31L6 先生は竹筒に水を満たして栓をすると、三人分をキリヒトの背嚢に持たせた。 「竹」です。 ちょうどこんな感じでしょうか。 タケは「温暖で湿潤な気候」を好む植物だそうで、赤道を中心に、だいたい南緯も北緯も40度付近までに分布しています。「…

『図書館の魔女』の勉強会 第一巻 2しゅったつのときはちかづく⑤-2

P31L4 キリヒトはすでに昨晩から用意してあった背嚢(はいのう)に、着替えと僅(わず)かな生活の道具と・・・ 引き続き「背嚢(はいのう)」です。さて、キリヒトが背負ったのはどんな形のものだったのでしょうか?「背嚢」で図像検索をすると、軍隊で…

『図書館の魔女』の勉強会 第一巻 2しゅったつのときはちかづく⑤-1

P31L4 キリヒトはすでに昨晩から用意してあった背嚢(はいのう)に、着替えと僅(わず)かな生活の道具と・・・ 「背嚢(はいのう)」です。嚢(のう)は「袋(ふくろ)」、つまり「背負う袋」ということです。そうか、リュックサックだ! 何か、ちがう、…

『図書館の魔女』の勉強会 第一巻 2しゅったつのときはちかづく④

P29L16 「タイキ様は息災(そくさい)でいらっしゃいますか」 先生の言葉です。 そくさい【息災】(「息」はやめる意)①(仏教で)災難を防ぐこと。②無事なこと。『新明解国語辞典』 「おげんきですか?」ということですね。「息」に関してもう少し詳し…

『図書館の魔女』の勉強会 第一巻 2しゅったつのときはちかづく③

P28L13 「王宮、図書館付きのロワンと申します」 ロワンの名乗りです。しかし、この直後P28L16では「王宮付きの役人」と書かれ、巻頭にある「主要登場人物」には「図書館付きの役人」となっています。 この国の組織がどうなっているのまでは知りよう…